| ■ハウスメーカ探し
住宅展示場で、最初に訪れたのは、某大手のハウスメーカAである。出てきた営業マンに希望するエリアと予算を伝えると、とたんに態度が変わった。「そんな予算でそんなところに戸建てが建つわけがないだろ。ここは、おまえらのような貧乏人が来るようなところではない。」とでも言いたげであった。仕方がないので、話もろくに聞かずに退散することにした。 妻は、気分を害したようで、帰ろうと言い出したが、せっかく来たのだからと、もう一カ所だけ覗いてみようと説得した。 次に、訪れたのは、ハウスメーカBである。こちらの対応は、ハウスメーカAよりはましであった。営業マンは自社の建物の特徴を説明し、予算にあった地域をピックアップしてくれた。感じが良かったので、再訪することを約束してその日は帰った。 次の週は、ハウスメーカBの建築中の物件を見せてもらった。最初に訪れたのは、駅から徒歩8分の距離にある物件だった。田んぼの中にぽつんと建ったような家だった。しかし、営業マンによると、土地と建物で5千万円だそうだ。はっきり言うと、場所もそんなにいいとは思えないし、また、建物もそんなにいいとは思えない。何故そんなにするのか、全く理解できない。 次に訪れたのは、もう少し都心寄りの物件であった。こちらは総費用6000万円だそうだ。よくもまあそんな大金を払えるものだと半ばあきれてしまった。その後も、このハウスメーカBには何度か訪れたが、やはり、コスト面で折り合いがつかないのと、建物が気に入らないので、止めることにした。 次に訪れたのは、ハウスメーカCである。このメーカは、品質はまずまずで、値段が手頃である。知り合いも、このメーカで建てたらしく、結構気に入っているとのこと。モデルハウスも奇をてらうことなく、普通ぽいところがいい。また、営業マンの対応もまずまずなので、好感が持てる。 しばらくは、ハウスメーカCを中心として、土地探しをすることに決める。 |
| ■最初の土地
ある日、ハウスメーカCの担当者から、日当たり良好のおすすめ物件があるので、見に来ないかとの電話があった。とりあえず、見に行くことにする。 連れて行かれたのは、JRのX駅から徒歩15分圏内の土地であった。確かに日当たりは良好であると思われる。しかし、前面の道路の道幅が狭く(もちろん4mは確保しているのだが・・・)、また、曲がりくねっているので気になる。担当者曰く、「このあたりは大昔は貝塚だったららしく、地盤が強固でおすすめ」なのだそうだ。貝塚だったことと地盤が強固なことの関連がいまいちよく分からないが、営業トークだろうと適当に相づちを打っておいた。 家に帰ってから、妻と話をしたが、やはり前面の道路があまりに狭く、また、曲がりくねっているのが気に入らないので、この土地については、遠慮することにした。その旨を担当者に伝えて、第1回目の土地はこれでおしまいとなる。 |
| ■2番目の土地
それから、何日かして、ハウスメーカCの担当者から、同じくJRのX駅周辺に新たに物件が見つかったので、見に来ないかとの連絡があった。見に行ったところ、新規に分譲された11区画のうちの売れ残りの1つであった。北側道路だが、道路は前回に比べるとまっすぐであるので、それには抵抗はあまり感じない。しかし、何故そこだけ売れ残っているかが気になる。家に帰って調べてから返事すると答えて別れる。GEODASおよびハザードマップで調べても特に問題はない。また、別の日にその場所を訪れて、隣に住んでいる人に直接聞いてみたが、特に問題はないとのこと。区画整理についても調べてみたら、区画整理進行中の区域に含まれていることが分かった。不動産屋は大丈夫であるとは言っているが、区画整理の対象となって立ち退きを命ぜられた知り合いがいるので、この土地についても遠慮することにした。 |
| ■3番目の土地
坪単価が安いという理由からX駅の周辺で土地を探していたが、現在住んでいるマンションの周辺は利便性が高いし、また、土地勘もあるので、妻は、ダメモトでも探してみたいと言い出した。不動産屋に土地探しを依頼してから何日かが経ったある日のこと、現在住んでいるマンションのすぐ近くに土地が見つかったとの連絡があった。見に行くと、古屋が立っているが、立地条件は申し分ない。広さも問題ない。ただ、古屋の解体費用と、地盤改良工事が必要になることを考えると、価格が少し高い。そこで、指し値で少し安目の金額を先方に連絡してみた。すると、その値段でいいとの返事があった。ハウスメーカCにも見積もりをお願いして、建物込みの値段を算出してもらったら、何とか手が届く範囲であることが分かった。しかし、いざ契約の段になると、売り主が渋りだした。やはり、その値段では売りたくないらしい。ローンの審査が通ってから売るといいだした。言うとおりにローンの審査を通してから、いざ契約しようとすると、売らないと言い出した。我々よりも高く買う人が現れたらしい。この土地も結局、あきらめることになる。 |
| ■工務店
「全国安心工務店首都圏版」という本を見つけた。条件が合いそうな工務店をいくつかピックアップして、訪れてみることにした。最初に訪れたのは工務店Aである。2×6のロバストな建物を得意とするようだ。しかし、妻は、モデルハウスを見て、あまり気に入らない様子であった。また、建築費用もかなり高めだったので、あきらめることにした。 次に訪れたのは工務店Bである。天然素材を多様した建物を得意とするようだ。妻はかなり気に入った様子である。その後も何度かこの工務店Bには足を運んだが、床等に多様されている無垢材の手入れがかなり面倒であることが次第に分かってきたので、あきらめることにした。 その他の工務店についても、ネット等で調べたが、条件的に見合わないので、あきらめることにした。 この本に載っている工務店は、おそらく、施工等については問題がない優良な工務店が多いのだろう。これらの多くは、何らかのこだわりがあり、そのこだわりを売り物にしているように感じる。建築主のこだわりと工務店のこだわりが一致すれば大きな満足が得られると思うが、そうでない場合には、後で忍従を強いられる場合もあるのではないかという気がする。 |
| ■建て売り
3番目の土地をあきらめてから何日か経ったある日、新聞の折り込み広告で、現在住んでいるマンションのすぐ近く(徒歩3分圏内)に、大手ハウスメーカDの建て売り住宅が新規分譲されることを知る。妻と見に行った。妻は、間取りがかなり気に入ったらしい。5棟が分譲されているが、予算の範囲内にあるのは、旗状の土地に建つX棟であった。立地条件は申し分ない。そこで、とりあえず、申し込み金を支払って、申し込みをした。 建て売りなので、手抜き工事等がないか心配である。そこで、建築士にお願いしてチェックしてもらうことにした。チェックの結果、設計および施工に特に問題はなく、購入しても大丈夫であるとのことであった。 念のために、よく晴れた日に、妻が日当たりをチェックしに現場に行った。真昼だというのに、1階については殆ど日があたらないらしい。また、近隣の家がかなり密集しているので、相当に閉塞感があるらしい。 矩計図ができたそうなので、入手して内部の構造を検討したところ、断熱性能がかなり低いことが分かった。また、妻はオール電化希望なので、それらの仕様変更の見積もりをお願いする。予算がかなりオーバーしてしまうことが判明した。 妻と相談したが、予算オーバーしてしまうことと、日当たりがよくないことから、この建て売りについては、断念することにした。ハウスメーカDにお詫びして、申し込みをキャンセルした。 |
| ■4番目の土地
3番目の土地を紹介してもらった不動産屋から、JRのX駅の周辺で新規分譲される土地があることを知らされる。もともと畑だった土地を十数区画に分割して分譲するようだ。第1種低層住宅地域で建坪率50%、容積率80%であり、また、土地の広さも前述の建て売りに比べると広いので、閉塞感および日当たりは問題ないと思われる。ただ、駅から遠い(徒歩20分弱)ので、その点が気になる。また、周辺にはスーパー等があまりないので、利便性は現在に比べるとかなり落ちる。 許される予算内で日当たりおよび快適さを追求しようとすると、毎日の通勤が不便になるのはしかたないようだ。私は我慢して、妻と子どもには快適な生活を与えるしかない。 妻は利便性が落ちることに少し抵抗があるようだが、日当たりおよび土地の広さについては気に入ったらしい。とりあえず、残っていた区画のうちの気に入った1カ所の申し込みをすることにした。 家に帰ってから、GEODAS、ハザードマップ、洪水マップ等を調べたが立地条件は問題ないようだ。また、次の週に、現地に行って周辺の状況を調べたが特に大きな問題はないようだ。ただ、駅から遠いことが私には気になるが、前述のように妻と子どもに快適さを与えるためには、私は我慢するしかない。 購入するか否かの判断を不動産屋に迫られる。重要事項説明書等を事前に入手して検討したが、特に問題はないので、前述のような状況を考慮した結果、購入を決めることにする。手付けを払って契約を締結する。 ハウスメーカーCに土地の購入を決めたことを伝え、間取りのプランをお願いする。また、建物の見積もりも併せてお願いする。 次の週に間取りと、見積もりができあがった。間取りは、妻には気に入らないらしく、変更点を伝えて、再度打ち合わせをお願いした。また、見積もりは3番目の土地の場合に比較すると、かなり値引きが少なくなってトータルのコストが高くなっている。土地の値段が下がった分だけ、余裕がでたと判断して、ふっかけてきたようだ。ハウスメーカCに対する不信感が湧いてきた。 1週間待って、再提示されたプランは、前回とほとんど変わっていない。変更点を再度伝えるが、担当者はあまり乗り気ではない。ハウスメーカの標準のプラン(パターン)から外れるプランはコストがかかるため、できるだけ標準パターンに近い形に収めたいようだ。また、見積もりについては社内で検討するとの返事があった。 妻は、間取りがどうしても気に入らないらしく、間取りソフトを使用して、自分で何通りかのプランを作成した。ハウスメーカCの担当者に提示したところ、やはり標準通りにプランに近づけるために、修正を行おうとする。妻は、トータルで20種類のプランを作成したが、結局、ハウスメーカが首を縦に振るプランはなかったようだ。 妻は次第に不信感を募らせていった。フリープランなので、思い通りに間取りを決めようとするのだが、ハウスメーカCは自社の標準プランに近づけようとするために、自由度があまりにも低い。妻の理想とするプランとは、小屋裏収納と吹き抜けがある家らしい。また、老後を考えて1階には和室を備え、廊下は極力少なくして部屋の広さをできるだけ広くしたいというものだった。 何度もハウスメーカCに通う内に、妻は不満が鬱積し、ついに、4番目の土地は購入を見合わせたいと言い出した。妻曰く「家造りは楽しいはずなのに、全く楽しくない。なぜ、フリープランなのに自由にならないの。」だそうだ。確かに、フリープランの筈なのに、ハウスメーカの仕様に近づけるために、こちらの要求はほとんど受け入れられない。これでは全く楽しくない。 なお、土地の購入を見合わせるには、既に手付けを払っているので100万円近いお金を放棄することになる。しかし、妻が気に入らないのであれば、前述のように私が妥協する意味もなくなる。一生住むことを考えると、やはり妻のいう通りに、別の土地を探す方がいいかも知れない。 不動産屋に事情を伝えて、手付けを放棄して購入を見合わせる旨を伝える。 |
| ■(株)大熊工務店との出会い
4番目の土地の購入を見合わせる旨を不動産屋に伝えたところ、事情は理解してもらえた。しかし、不動産屋としても100万円近いお金を無駄に浪費させるのは気が引けるので、その不動産屋が懇意にしている大熊工務店にプランを作成してもらって、その上で判断してもいいのではないかとのことであった。いわばだめもとで、大熊工務店を訪れる。 担当者は、大熊工務店の専務さんで、土地の測量図を示して、当方の希望を伝えると、目前で間取り図を作成しだした。大手のハウスメーカでは、打ち合わせ後に1週間程して間取り図が提示されることを考えると仕事が速い。妻の希望だった、小屋裏収納と吹き抜けも確保できた。また、間取りも妻にとっては満足がいくものらしい。見積もりの提示も受けたが、予算の範囲に収まっている。 また、断熱性能もかなり高いらしく、1階のリビングにあるエアコン1つで、家全体が暖かくなるそうだ。モデルルームで確かめてみると、2階のトイレや小屋裏もかなり暖かい。その点については、私も気に入った。 少し検討させて欲しいと伝えて、その日は帰路につく。 |
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| ■(株)大熊工務店に決定
妻は、大熊工務店のプランがかなり気に入ったらしい。また、備え付け収納等もある程度自由に設けてくれるので、その点も気に入ったらしい。 一方、私は、工法が軸組工法であるので、耐震性がどれほど確保されているのかが心配である。また、耐久性も気になる。しかし、仕様変更はできるようなので、後から内容を詰めてもいい。妻が気に入っているのならそれでいいかも知れない。 また、「(株)大熊工務店」をキーワードとして、ネットで検索してみたが、どちらかというとポジティブな評価の方が多いように思われる。 相談の結果、大熊工務店にお願いすることにした。 |
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